PRADAのビジネススタイル

１９９３年頃からPRADAのビジネスを変えた３本柱の登場です。

1.miumiuの誕生

2.長い間、検討していたPRADA UOMOの具現化

3.PRDA ミラノ アルテの設立

ミラノ・アルテは、ミウッチャが長年抱いてきた芸術家としての夢を実現する

一歩となりました。（PRADAの芸術復興活動）

主にアート展示等を行い、今ではPRADA財団として結実、活動しています。

１９９７年、それまで、夫婦の会社は別々でしたが、合併し、企業グループとなりました。

同年、PRADAのスポーティなライン、" PRADA SPORTS”が誕生。

PRADA SPORTSは、総合的な企業戦略の観点からも重要で

ブランドイメージを向上させることを目指し、

別のプロジェクトの下地を作る。と言う目的がありました。

そのプロジェクトとは、ヨットレースへの挑戦で、同年、告知も行われました。

１９９９年からルナ・ロッサ（赤い月）の名で国際ヨットレースに参加。

それを皮切りにイタリア初のラグジュアリーブランドを作る為に

有名な話では有りますが、ブランドの買収にこの頃から着手。

メガネ、香水、携帯と激しいライセンス契約による商品化

現在では、世界に７９箇所あると言われている、PRADAの未来的な建築物を作り始めたのも

この頃からとなる。

ブランドの買収計画は失敗に終わり、今ではPRADA, miu miu, チャーチ,カーシューの

４ブランドを有する企業ブランドとなりました。

PRADAのアパレルラインの変革

ミウッチャは、１９９０〜９２年、少しづつアイデンディティの構築を始めました。

先ずは彼女のお気に入りのものを使って… 

ミリタリー風のコート

少し大きめのセーター

子供時代を思い出させるエプロン

少女時代の厚底サンダル

アルプス、アルパカ、ベイビーラマ…

１９９３〜９５年頃には、基本カラーの確立。

チプリア、ベージュ、ピンク等を誘惑の色として。

この頃からミウッチャの右腕として、ファビオ・ザンベルナルディ

がデザインディレクターに就任。

ミウッチャのイメージを具現化し、デリケートながら生き生きとした仕事をこなし続ける。

９５年頃からは、店の外に並ぶ人気となり、各新聞では、プラダ狂、プラダ病、

プラダ依存症と記事を書くほどに…。

そして、９５年miu miuの誕生です。

ショートブーツや西部劇風の靴

蛇川の厚底サンダル

木靴を履いた反抗…

PRADAの魅惑的な女性のスタイルとは違い、ガーリーなスタイルブランドとしてスタート。

コンセプトは大人に成り行く姿

同年、PRADA UOMOのスタート

1stコレクションでは、ストレッチのスモーキングジャケット

OXとジャージーの白いコットンシャツ…

UOMOのコンセプトは、禁欲的カルヴァン主義

（質素な生活と禁欲を理想とするキリスト教の生活実践、１６世紀の

神学者カルヴァンの神学）

こうして、新たなるPRADAとしてのスタートを切り

みなさんの知っている現在のPRADAに繋がるのです。

miu miu、UOMO誕生後の話題はあえて触れませんが、最後に一つ紹介したいものが

あるので、こちらを最後に紹介して、”PRADA誕生”を締めくくろうと思います。

PRADAの広告写真

少し時系列が戻りますが、１９８５年、PRADA NY出店の計画が浮上。

その際の広告ポスターの写真を撮ったのがなんと、ヘルムート・ニュートンでした。

地面に横たわる女性

半分口の開いたバッグ

P2の写真（リーチオ・ジェッリ）

この写真はリーチオ・ジェッリの写真を無断で使い、問題となりお蔵入りとなったそうです。（理由が気になる方は調べてみてください）

あからさますぎることは、あまり上品ではない。この写真にはこういったメッセージが

隠れており、PRADA流のREBEL（反抗）で、ラグジュアリーブランドへの挑戦では

ないかと思います。

最近のPRADAの広告写真とは想像も表現方法でしたが、私としては

心のどこかに毒を持ち続けて欲しいなと思います。

不思議な締めくくりとなりましたが、これからも見ていただいた方に何かのキッカケに

なる記事を作っていけたらな。と思いますので今後ともよろしくお願いします。